ネミー通信

いつもねむいかおなかへってるかのどちらか

「型」で学ぶはじめての俳句ドリル:2章レッスン3/きみは旅に下痢をする

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前回まではこちらから⇒1章 2章レッスン1 2章レッスン2

句会に必死になったり、藤田湘子「20週俳句入門」に浮気したりしていたら
かなり日が開いてしまいました…。

俳句初心者がとにかく練習せねばという危機感にかられ、
実際に作りながら基本を学ぶべく
岸本尚毅・夏井いつき共著『「型」で学ぶはじめての俳句ドリル』を読んでいます。
今回は2章のレッスン3(ドリル6、7、8)に取り組みます。

レッスン3

レッスン2に続き、レッスン3も名句をあげて、その上五*1や下五*2を変えてみる練習です。
今回の名句は

  • 月青し旅に下痢する弱法師(喜笛)

旅の途中、下痢になってしまって弱々しい足取りのお坊さんが青い月に照らされている様子を詠んでいます。

(続きます)

ドリル6

  • ○○○○○旅に下痢する弱法師

初めは上五の穴埋めからです。
旅の中でお腹を下してしまったお坊さんを思いやれる季語を入れるのがポイントのようです。
どんな季語が合うかなあと歳時記をぺらぺらめくって考えました。

  • 春深し旅に下痢する弱法師
  • 油照旅に下痢する弱法師
  • 破蓮旅に下痢する弱法師
  • 冬の星旅に下痢する弱法師

春夏秋冬で一つずつ入れてみました。どれもお坊さんは辛そうです。
秋の「破蓮」(やれはちす)は面白い季語で好きです。
晩秋、風に吹き破られた蓮の大きな葉を言ったものですが、
同じ蓮でも夏は「蓮の浮葉」、冬は「枯蓮」。
こういった同じ植物でも四季で異なる季語があると、
季節の移り変わりがありありと見てとれて、歳時記を読むのが楽しいですね。

ドリル7

  • ○○○○○旅に下痢する◎◎◎◎◎

下五◎から先に埋め、そこから上五○を考えます。
誰がお腹を下したのかを決めて、そこから合う上五を決めるという流れです。

  • 虫の音や旅に下痢するピアニスト

上五は悩みました。今もまだ悩んでいます。
ピアニストはピアノ⇒音の要素が強いので、
上五はそれに合わせていいものか、イメージを離したほうがいいのか。
付かず離れずの言葉にしたらいいんだろうなあと思いつつ、
それがまだうまくできません。「虫の音」を置いてみました。

ドリル8

  • ◎◎◎◎◎旅に下痢する○○○○○

上五◎から先に埋め、そこから下五○を考えます。

  • 海霧や旅に下痢する浮世絵師

海の近くを通って絵のヒントを得る浮世絵師。お腹痛いけど。
勝手なイメージですが、絵を描く方ってお腹を下していようが何だろうが
描きたいものがあるときは這ってでも執念で描いていそうです。

ひとを示す言葉

今回穴埋めをやっていて思ったのは、ひとを示す言葉について。
わたしが使ったのは「ピアニスト」、「浮世絵師」。
他にぱっと思いついたのは「公務員」、「翻訳家」など、主に職業名だったんですね。
あまりに発想力がなくて職業名一覧を見てしまったほどです。
ひとを示す時に、どんな言葉を使って表すかっていうのは選択が難しいなと思いました。

  • 山田さん(名前、固有名詞)
  • 女性(性別)
  • 弟(親族についての関係性)
  • 隣人(位置についての関係性)
  • 小学3年生(学年)
  • フリーター(職業)
  • 泣き虫(性格)
  • 日本人(国籍)
  • レッズサポーター(スポーツの趣味)
  • 喫煙者(嗜好品についての趣味)

思いつくまま挙げてみましたが、誰かを示す言葉は少ないようで色々選択肢がありますね。
自己紹介するのに、自分は何者かを説明する時に何を言うか?という問題にも
繋がるような気がします。
昔読んだ寺山修司の「家出のすすめ」にもそんなことが書いてあったように思います。

俳句では「姉妹」だとか「子」だとかを使うとサマになって見えるから
選句する時にその語があると警戒して見るんだよね~という話を
先日参加した句会でされている方がいて、なるほど!と思ったところ。
確かにわたしも無暗に「子」って使っていたかも、子どもいないのに…(笑)
ひとを示す言葉の選択にも心を配って句を作りたいものです。

*1:俳句を五・七・五で分けた時の最初の五音のこと。

*2:俳句を五・七・五で分けた時の終わりの五音のこと。